2004.01.09~01.16 – でか山車輪新調



しかし、大きなものには定規では正確に直線を引くことが難しくなります。墨壷の中には糸車があり、糸に墨をしみこませてあります。直線を引きたい始点に墨壷を置き、終点まで中の糸を引っ張ります。



ちょっとしたテクニックも必要ですが、これで綺麗に直線を引くことができます。さて、上部を削られたチギリを発見。これは外駒と芯材をつなぐチギリですね。段差があるので削っています。またまた秘密兵器です。芯材にチギリの下図を書くのに使ったのでしょうね。



チギリをはめこむとこんな感じになりました。思ったよりもピタッとはまりましたね。大きな仕事の陰には小さなテクニックが沢山潜んでいるものです。



各チギリには番号が振られていました。チギリも手作りなので何かの拍子でごちゃまぜになるとはまらなくなり、大変なことになるのでこのように管理されているのでしょう。



チギリの穴をアップで撮影しました。まずはドリルで 4 箇所穴を空け、その後でノミで仕上げているようですね。チギリの形をすぐに掘ることができるドリルもあるそうですが、こちらは手作業です。芯材と外駒をつなぐチギリの穴も同じようにして加工されていました。



日を改めて撮影に行った時の状況です。片面の作業を完了し、裏返すためにすべての車輪が立ててありました。写真ではわかりにくいですが、その大きさに改めてびっくりです。寝かしてあった時にはそれほど気にならなかったのですが、立ててみるとすごいですね。これまでの車輪がだいたい高さ 185cm でした。新しい車輪は直径 210cm。幅も 10cm ぐらい増えています。