2004.02.07~02.18 – でか山車輪新調(地塗り)



ずっと立ちっぱなしで神経を使う作業をしているのであたらめて感心しました。出来上がった車輪を見たらこのような地道な作業があったことを少しでも思い出して頂ければと思います。今日の漆ですね。やっぱりちょっと色が薄く見えます。



ここではすぐに円周方向に塗り始めていますね。色々とワザがあるようで。これだけ色がハッキリと違うと相当心配になりますが、後日伺った際には綺麗な黒色になっていました。



とにかく沢山の写真を撮ってしまいました。この作業が次に見られるのは確実に半世紀は先になります。車輪新調に携ったというのも何かの御縁かも知れませんね。



さて、印鑰神社にて保存する車輪の追加報告です。それぞれの部材の繋ぎ目がよく見えるように表面の漆が全て取り除かれていました。こうして見るとかなり複雑になっていますね。ライトアップなどをするともっと見栄えがよくなっていました。実際にはどのように飾りつけられるのか、今から楽しみです。



漆を落すとなおさらよくわかりますが、100 年以上使った車輪でもその繋目は開いていませんでした。ちなみに、外駒が約 80 年前に嵩上げにて交換されていますが、1 層目、2 層目についてはもっと長い歴史を持ちます。



文献等が紛失しているため、おおよその推定でしかありませんが、鍛冶町の以前の車輪で 2 度の嵩上げをしているので、同年代に製作されたものとするとこの芯材は 1780 年ごろ(220年前)のものと考えられます。