天を仰ぐ

今、大地主神社から曳き出されるでか山を取り囲み祭のにぎわいを楽しんでいます。でか山に登った子供たちも快晴に喜び、すがすがしい祭の一日をとらえています。ちなみにでか山最上部までの登山時間はおよそ 5 分程度です。

背中

でか山は 360度 どこから見ても派手派手です。昔から伝わるお祭りの基本的な彩色には原色が良く使われており、どこから見ても良く目立ちます。昔の染色技術うんぬんと言う 話になるのかもしれませんが、それ以上にわざと補色を使うところや暖色、寒色をうまく取り入れるセンスは現代でも十分通用するものだと思います。

は挺子


でか山は曳くものですが、どうにも前に進まない場合、狭い場所で曳くこ とが出来無い場合、でか山を後ろから「は挺子」で押して前に進めます。 木遣の唄に息を合せ、挺子を使わなければなかなかでか山も動いてくれま せん。

写真提供: 古美術 みそぎ

勇姿

生駒町「古美術みそぎ」さん前での一枚です。投稿ありがとうございまし た。5 月 5 日、七尾港から仙対橋に戻るところを御祓川を狭んで撮影さ れていますね。でか山の「舞台」がハッキリ写っています。この道は幅が 広いので比較的スピードが出るため、でか山に乗っている子供達もあまり 高いところまで登っていないです (^ー^)。

写真提供: 古美術 みそぎ

いつかは!

でか山になると子供はおおはしゃぎです。祭が近くなると学校ではでか山の太鼓ばやしを机を叩いて授業にならない。そんな日々を過した思い出があります。子供用の法被も販売されており、ミーハーな大人は子供に法被を着せて祭に参加します。子供はでか山に乗ることが一つの夢なのです。

群衆

でか山を支えるのは法被を着た人ではありません。でか山を盛り立てるために祭の時期にあわせて帰省してくる人々、祭観光に七尾まで足を運んでくれる人々、多くのでか山の曳き手がその主役になります。そういえば、アメリカからでか山を見に来た人はその巨体と揺れ動く姿を見て「likeGodzilla (ゴジラみたいだ!)」と感嘆していました。

大挺子

辻囘しといえばやはり大梃子。重さ 20t もあるでか山を人力で持ち上げるこの場面はいつ見てもハラハラド・キドキします。大梃子をでか山にかませる場所を間違えるとでか山が横倒しになる危険性があったり、思ったようにでか山が持ち上がらないこともあります。

七尾港にて

5 月 5 日のクライマックス直前。お昼少し前に 3 台のでか山は港に集結します。府中町のでか山が港に着いた時には七尾市の伝統文化財「ななおまだら」がでか山の前で披露されます。その時の木遣衆の様子をとらえた一枚です。

ムシロ山の飾りつけ

基礎骨組みにムシロを張り付け、黒幕をつけてムシロ山の完成です。梯子に乗っている人の大きさから、でか山のサイズがどれだけ大きいかわかってもらえるでしょうか。組み立てから祭事の終了まで 1 週間以上ありますが、その間も壊れないようにでか山を作り上げる技術には昔の船大工の技術が活かされています。

飾りつけ

ムシロ山が無事終了し、印鑰神社に戻ってきたでか山は黒幕以外の全ての幕、舞台の飾り、人形を設置し、本番に備えます。高所での作業が続くため危険を伴う作業ばかりです。終始緊張が張りつめる作業ですが、3 日間の運行で壊れたりしないように丁寧な作業が行われます。